モデルケースの会社
起きていたこと
自社ブランドの惣菜と和菓子を、パート従業員30名ほどで作っています。価格は社長が数年前に決めたもので、原材料や包材が値上がりしても一部しか改定していません。粗利率は28%台から25.3%まで下がっていました。
診断で見えた「粗利の漏れ」
価格が原材料の上昇に追いついていない
主力品目の原価を計算し直すと、数年前に比べて原材料費が2割近く上がっており、その上昇分のうち価格に転嫁できたのは半分程度でした。
量目のばらつき
表示量より多めに盛る習慣があり、主力品目で平均5〜8%の盛りすぎが出ていました。
地元スーパーへの依存
売上の大半を地元スーパー3社が占め、特売用の値引きにも応じ続けていました。
90日の打ち手(モデル)
主力品目の原価を計算し直す
売上上位15品目について、最新の原材料・包材の単価でレシピ別の原価を出し、価格との差を一覧にする。
量目の基準を決める
品目ごとに、下限は表示量を下回らないように(計量法の量目公差)、上限を決め、計量器と写真付きの手順で盛りすぎを減らす。
価格と特売条件を見直す
原価の上がった品目から価格改定を相談し、特売用の値引きは回数と幅に上限を設ける。
粗利率の変化(モデル)
計算:年商3.72億円 × 3.1ポイント = 約1,153万円(売上が同じと仮定した場合)。効果は企業の状況により異なります。
このケースから言えること
小さな食品工場の粗利は、交渉の前に「量目」と「レシピ原価」で戻せる部分があります。毎日の作業の基準をそろえることが、一番確実な改善です。
粗利ドックの1日診断では、代表が1日現場に入り、社長・製造責任者・経理担当へのヒアリング、現場観察、見積や伝票の実物レビューを経て、品目別・取引先別にどこで粗利が漏れ、どれくらい取り戻せる余地があるかをA4・8ページの診断レポートにまとめます。