モデルケースの会社
起きていたこと
3つの営業所で、メーカーや卸の荷物を中心に輸送と一部の倉庫作業を行っています。運賃の交渉は営業所長に任されており、進み具合にばらつきがあります。ドライバー不足で協力会社への傭車も増え、粗利率(運賃収入からドライバー人件費・燃料・車両費・傭車費などの運行原価を引いた利益率)は15%前後から12.4%まで下がっていました。
診断で見えた「粗利の漏れ」
営業所ごとに運賃水準が違う
同じような距離・荷姿の仕事でも、営業所によって運賃に1割以上の差があり、交渉の進み具合もばらばらでした。
倉庫作業が無償
荷主の要望で始めた仕分け・保管・ラベル貼りの作業が、運賃に含まれる扱いで続いていました。
傭車費の上昇を吸収
協力会社への支払いはこの2年で上がっていますが、その分を荷主の運賃に乗せられていませんでした。
90日の打ち手(モデル)
営業所別・荷主別の採算を出す
営業所ごとに運賃・運行原価・傭車費・倉庫作業の時間を集計し、採算の悪い荷主と営業所を特定する。
運賃基準をそろえて改定を申し入れ
距離・荷姿・時間帯ごとの運賃基準を全社で決め、基準を下回る荷主から運賃改定と倉庫作業料の設定を申し入れる。
傭車と自社車両の使い分け
傭車が採算に合う運行と合わない運行を分け、配車を組み直して実車率を上げる。
運賃収入から運行原価を引いた粗利率の変化(モデル)
計算:年商16.37億円 × 2.8ポイント = 約4,583万円(売上が同じと仮定した場合)。効果は企業の状況により異なります。
このケースから言えること
営業所が増えるほど、運賃の基準をそろえることが利益を守る仕組みになります。営業所長の交渉力に頼らない形にすることが大切です。
粗利ドックの1日診断では、代表が1日現場に入り、社長・営業所長・運行管理者・経理へのヒアリング、現場観察、見積や伝票の実物レビューを経て、営業所別・荷主別・運行別にどこで粗利が漏れ、どれくらい取り戻せる余地があるかをA4・8ページの診断レポートにまとめます。