モデルケースの会社
起きていたこと
社長が配車も兼ね、中型・大型トラック28台で地場とその周辺の輸送を行っています。売上の約半分は元請運送会社から回ってくる仕事で、運賃は数年前とほぼ同じ。燃料費と人件費の上昇で、粗利率(運賃収入からドライバー人件費・燃料・車両費などの運行原価を引いた利益率)は14%台から11.6%まで下がっていました。
診断で見えた「粗利の漏れ」
元請経由の運賃が低い
元請運送会社経由の仕事は、荷主から直接受ける仕事より運賃が1〜2割低く、燃料費の上昇分も反映されていませんでした。
荷待ち・荷役が無償
積み込み先での待ち時間や手積み・手降ろしの作業が運賃に含まれる扱いで、1運行あたり平均1時間半を無償で使っていました。
車両ごとの採算が分からない
どのトラックがどの仕事でいくら稼いでいるかを集計しておらず、赤字の運行を続けている車両がありました。
90日の打ち手(モデル)
車両別・荷主別の採算を出す
運行日報から車両ごとの売上・走行距離・拘束時間・燃料を集計し、採算の悪い運行と荷主を特定する。
運賃と荷待ち料金を申し入れ
燃料費と人件費の上昇、荷待ち・荷役の時間を示し、元請・荷主ごとに運賃の改定と附帯料金の設定を申し入れる。
直接取引の荷主を増やす
採算の悪い元請経由の仕事を減らし、地元の荷主との直接取引を増やす営業を始める。
運賃収入から運行原価を引いた粗利率の変化(モデル)
計算:年商4.72億円 × 3.1ポイント = 約1,463万円(売上が同じと仮定した場合)。効果は企業の状況により異なります。
このケースから言えること
小さな運送会社ほど、運行日報に交渉の材料が眠っています。待ち時間と車両別の採算を数字にすることが、運賃交渉の第一歩です。
粗利ドックの1日診断では、代表が1日現場に入り、社長・配車担当・経理担当へのヒアリング、現場観察、見積や伝票の実物レビューを経て、荷主別・車両別にどこで粗利が漏れ、どれくらい取り戻せる余地があるかをA4・8ページの診断レポートにまとめます。