モデルケースの会社
起きていたこと
商業印刷に加え、冊子や販促物の企画・製作まで手がけています。製本や特殊加工は外注先に頼んでおり、外注費はこの数年で上がりましたが、見積は営業担当がそれぞれの経験で作っていて改定が進んでいません。粗利率は29%台から25.8%まで下がっていました。
診断で見えた「粗利の漏れ」
外注加工費の値上がりが見積に入っていない
製本・箔押し・特殊加工などの外注費が上がっているのに、見積の単価表が古いまま使われていました。
特急・夜間対応が無償
納期の短い案件で夜間に機械を回すことが多いのに、特急料金を付けている案件はごく一部でした。
営業担当ごとに値決めがばらばら
同じような仕様でも担当者によって粗利率が10ポイント以上違い、値引きの基準がありませんでした。
90日の打ち手(モデル)
案件の種類別に採算を出す
直近の受注を種類と部数帯に分け、用紙・外注加工・作業時間を割り当てて、採算の悪い種類と取引先を一覧にする。
単価表と特急料金を改定
最新の外注費で単価表を作り直し、納期別の特急料金を定めて取引先に案内する。
値決めの基準をそろえる
案件の種類ごとに目標粗利率を決め、それを下回る見積は承認制にする。
粗利率の変化(モデル)
計算:年商8.68億円 × 3.3ポイント = 約2,864万円(売上が同じと仮定した場合)。効果は企業の状況により異なります。
このケースから言えること
印刷会社の値上げは、単価表と料金ルールを全社で一本化する形で進めると、営業担当ごとのばらつきも同時に小さくできます。
粗利ドックの1日診断では、代表が1日現場に入り、社長・制作責任者・営業責任者・経理へのヒアリング、現場観察、見積や伝票の実物レビューを経て、仕事の種類別・取引先別にどこで粗利が漏れ、どれくらい取り戻せる余地があるかをA4・8ページの診断レポートにまとめます。