モデルケースの会社
起きていたこと
本社と3つの営業所で、製造業や工事業者に工具・資材・機器を販売しています。売価の決め方は拠点長に任されており、拠点ごとに粗利率が違います。大口の得意先には10年以上前に決めた特価が残っており、粗利率は18%台から15.7%まで下がっていました。
診断で見えた「粗利の漏れ」
拠点ごとに値決めの基準が違う
同じ商品でも拠点によって売価に差があり、粗利率の最も高い拠点と低い拠点で4ポイント以上の開きがありました。
拠点間の在庫の偏り
ある拠点で1年以上動かない在庫がある一方、別の拠点では同じ商品を急ぎで仕入れていました。
大口得意先の特価が古い
上位10社の得意先に、メーカー値上げの前に決めた特価がそのまま残っていました。
90日の打ち手(モデル)
拠点別・得意先別の粗利を出す
販売データから拠点別・得意先別・商品別の粗利率を出し、基準を下回る取引と古い特価を一覧にする。
全社の値決め基準と特価の見直し
商品群ごとに全社共通の値入率の基準を決め、大口得意先の特価は期限と条件付きに切り替えて順に改定を相談する。
在庫を全拠点で一元管理
拠点ごとの在庫を一覧で見られるようにし、拠点間で融通してから仕入れる運用にする。
粗利率の変化(モデル)
計算:年商14.08億円 × 2.4ポイント = 約3,379万円(売上が同じと仮定した場合)。効果は企業の状況により異なります。
このケースから言えること
拠点が増えるほど、売価と在庫の「全社ルール」が粗利を守ります。拠点長の経験は活かしつつ、基準は一つにそろえることが大切です。
粗利ドックの1日診断では、代表が1日現場に入り、社長・営業部長・物流責任者・経理へのヒアリング、現場観察、見積や伝票の実物レビューを経て、営業所別・商品別・得意先別にどこで粗利が漏れ、どれくらい取り戻せる余地があるかをA4・8ページの診断レポートにまとめます。