モデルケースの会社
起きていたこと
地元の町工場や工事業者に、切削工具・作業用品・消耗品を販売し、配達もしています。メーカーの値上げ通知は頻繁に来ますが、売価の改定は社長が気づいた商品だけ。ネット通販の価格を見せられて値引きすることも増え、粗利率は19%台から16.4%まで下がっていました。
診断で見えた「粗利の漏れ」
売価の改定漏れ
売上上位の商品のうち、メーカーの値上げ後に売価を改定していないものが約3割ありました。
少量の配達が無償
数百円の消耗品1点でも配達しており、配達1回あたりの粗利がガソリン代と人件費を下回るケースが多くありました。
ネット通販との価格比較
得意先がネット通販の価格を見せて値引きを求め、それに応じるうちに売価が下がっていました。
90日の打ち手(モデル)
値上げ通知と売価の改定漏れを突き合わせる
売上上位300品目について最新の仕入価格と売価を並べ、粗利率が基準を下回る商品を一覧にする。
売価改定と配達条件の設定
値上げ通知から2週間以内に売価を改定する手順を決め、一定金額未満の配達には配達料をいただくか、配達日をまとめる。
値引きの基準と付加価値の明示
ネット通販と比べられたときの値引きの下限を決め、即日配達・在庫確保・選定の相談など、店ならではの価値を案内する。
粗利率の変化(モデル)
計算:年商3.84億円 × 2.8ポイント = 約1,075万円(売上が同じと仮定した場合)。効果は企業の状況により異なります。
このケースから言えること
小さな販売店の強みは、すぐ届けることと相談に乗れることです。その価値を料金や条件として示すことで、価格だけの勝負から抜け出せます。
粗利ドックの1日診断では、代表が1日現場に入り、社長・営業担当・経理担当へのヒアリング、現場観察、見積や伝票の実物レビューを経て、商品別・得意先別にどこで粗利が漏れ、どれくらい取り戻せる余地があるかをA4・8ページの診断レポートにまとめます。